食へのとりくみ 2004年7月



 草津中央園芸組合
草津中央園芸組合をご訪問して、中島耕一郎さんにこだわり農産物の生産ついてお話を聞きました。
最近では、切れ水菜は生食、ミブナは漬物用としての需要が高くなっており、草津中央園芸組合さんでは、切れ水菜やミブナを中心に、環境こだわり農産物を作っていらっしゃいます。

●環境こだわり農産物とは?

こだわり認証マーク
滋賀県が独自に定めた要件を満たして栽培された農産物は、「環境こだわり農産物」として県から認証を受けることができます。
その要件とは、「化学合成農薬および化学肥料の使用量を通常の5割以下に削減し、かつ、琵琶湖および周辺環境への負荷を削減する技術で栽培された農産物」というものです。
●環境こだわり農産物に取り組んだきっかけ

中央園芸組合さんが環境こだわり農産物を始めて、今年で3年目に入るそうです。
取り組みのきっかけは主に、
  1. こだわり農産物が、社会のニーズに応える県の認証である
  2. 農薬に関する意見が周囲から出ていた
  3. 切れ水菜やミブナに使用可能な農薬が制限されてきた
というところにあるということでした。 


●補虫機で殺虫剤を減らす

中央園芸組合さんは環境こだわり農産物を作るに当たって有機肥料、減農に取り組んでおられますが、その助けをしているのがこの補虫機です。
仕組みはシンプルなものですが、効果は絶大だそうです。まず、白いパイプから空気を送り込み、赤い管の先からその空気が出てきます。切り水菜やミブナに付いている虫はこの空気により白い布の中へと自ら飛び込んでいきます。赤いパイプにはヒモがついており、これが効果を増大させます。
この使用によって、薬による害虫駆除を軽減できるというわけです。


●取り組みによって生まれたもの

環境こだわり農産物に取り組むようになって、みんなで一緒に勉強するようになったことが大き
な収穫である、中島さんは話してくださいました。また、ほうれん草はシュウ酸カルシウムを減らす
ように、などの外部からのアドバイスを受けられることも取り組みの魅力の一つだそうです。


●ブランド化の難しさ

環境こだわり農産物にした結果、さまざまな苦労もあります。
草津中央園芸組合さんは、某大手スーパーさんと直接契約されており、卸売市場を通さずに全量を売っています。ここで大変なのが、契約栽培の場合、栽培日程を詳細まで決めなければならず、自分のぺースで栽培・収穫ができない点です。
また、本来有利な大規模な農家ですが、環境こだわり農産物となると、小規模農家もライバルとなってきます。
さらに、コストの面では、認証シールを貼るためにシールと人件費がかかってきます。環境こだわり農作物を行うと10a当たり¥5,000の補助金が出るそうですが、このシールを貼るにあたってのコストはその10倍以上だそうです。

●これから

 供給圏が滋賀以外のところへも広がっていっているという点で、もっと県内に出荷することが課題だと思いました。
また、想像以上の努力とご苦労があるのだと知り、生産者と業者と消費者の三者がもっと密接に関わりあい、よりよい需要供給の仕組みを作り出していくことが重要なのだと強く感じました。
(文責:内田 瞳)


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